残業時間を制限する議論の虚しさ
くだらない議論がとうとう決着したようですね。
繁忙期などは、「年間720時間」を前提としつつ、「2か月から6か月の平均80時間」かつ「月100時間」を上限とし、月45時間を超える時間外労働は6か月までとすることで、おおむね一致していました。
ただ、焦点の繁忙期の1か月の上限について、連合が、過労死ラインを下回ることを明確にしたいとして、「100時間未満」と主張したのに対し、経団連は、経営への影響を考慮して、「未満」とすることは受け入れられないと主張し、調整が続けられてきました。
これで過労死が発生したら、経団連も政府も切腹ものです。なぜ100時間が過労死ラインなのか全く意味不明。「過労死」だけにフォーカスするからこんなクソみたいな議論になるんだよね。
これでは、「過労死する一歩手前までなら働いてもOK」と言っているようなもの。
連合の神津会長は、会談の終了後、記者団に対し「『100時間』まで働かせることができるという誤ったメッセージが世の中に流れることは絶対に避けるべきだという思いで対応してきた。上限時間を定めることは、労働基準法の70年の歴史の中で非常に大きな改革であり、第一歩だ。これから本当の意味での過労死、過労自殺の根絶に向けて、歩を進めていきたい」と述べました。
経営者が労働者を働かせたいと考える時間と、労働者が自主的に働きたいという時間は別物。そこを一緒にしているから議論が深まらない。過労死が発生するのは労働者の問題ではなくて、完全に経営者サイドの問題です。 そして、過労死の原因は「単なる」残業時間の話だけではないという認識ががっぽり抜けている。
経団連も結局は経営者サイドの人間。会社の経営のために繁盛期には「なるべく働いてもらいたい」と考えるほうが自然であって、「『100時間』まで働かせることができるという誤ったメッセージが世の中に流れることは絶対に避けるべき」というコメントは、単なるカモフラージュでしかない。勿論、今までの労使協定が有名無実化していたという問題はある程度改善されるだろうけど、スタートとなった「過労死」の問題が解決するはずがない。インターバル制(退社から翌日の出社までのMin時間)も同時に成立させるなどしないと、100時間の残業を月の半分で一気に消化させてでも繁盛期を乗り切ろうとする会社も出るだろうね。
業務がピークのときに柔軟に労働力を追加投入できるような仕組みが必要。残業時間が100時間未満で制限されても、繫盛記の100時間では過労死の問題はなくならない。インターバル制や上限を35時間に制限した上で「副業」を認めて、労働力が足りていない業界に人が回るようにしないと。
— Yuki Tachi (@yu_pikke) 2017年3月13日
派遣業界もどこも人が足りてないから、スポットでもいいから日給や時給で自由に働ける環境があるといいな。雇うほうは大変だけど、どの業界がその人に合うかどうかなんで、実際に働いてみないとわからないし、手探りでもやってみればいいんじゃないかと思うんだけど。
— Yuki Tachi (@yu_pikke) 2017年3月13日
いろいろな環境で働くうちに、その人の「働き方」というのが見えてくる。と思ってる。
— Yuki Tachi (@yu_pikke) 2017年3月13日
だからこそ、もっと大胆に改革してほしいんだけどなぁ。。
— Yuki Tachi (@yu_pikke) 2017年3月13日
結局、経営サイドと政府の間で「労働者から搾取する構造」を保つためのラインを決めただけに見える。
忙しくてもその人がやりがいを感じられる仕事やストレスをうまくコントロールできる職場環境/労働条件なら、体を壊したり過労死を選択するような精神状態に追い込まれることはない。と思う。
— Yuki Tachi (@yu_pikke) 2017年3月13日
議論している内容があまりにもお粗末すぎないか??
— Yuki Tachi (@yu_pikke) 2017年3月13日
残業時間の議論だけで「働き方改革」が終わってしまわないよね??